迷信から科学的な分析にまで高められた夢占い

夢は覚えているものとそうでないものとがありますが、良い夢を見た後で実現されないものかとつい期待してしまうことはありませんか?特に元旦に見る初夢は、「一富士・二 鷹・三茄子」などといって、その後の1年を占う重要なものとして考えられていますよね。

夢占いと聞くとただの占いの1種に思えるかもしれませんが、実は科学的な研究が行われている精神分析学というれっきとした学問の1つです。夢に登場するシーンから自分でも気づかない心の奥に抱えている深層心理状態を読み取ったり、近い将来に起こることを予知したりするのが夢占いなのです。

精神医学者フロイト

夢占いのルーツを探っていくと、ジークムント・フロイトという精神医学者にたどり着きます。フロイトといえば、人間がすることにはすべて心理的な裏付けがある、という考えがよく知られていますよね。脳性麻痺に関する研究を行うなど脳科学について深く研究し、終生、脳と人間の心的活動の関係を追及したフロイトは、それまで迷信に過ぎなかった夢を科学的に診断できるようにしたのです。また、フロイトは、アインシュタインなど稀にみる優秀な人々を数多く輩出しているユダヤ人でもあります。このあたりもちょっと興味深いですよね。

ヨセフの夢

迷信に過ぎなかった時代の夢占いの代表的なものに「ヨセフの夢」があります。旧約聖書に登場する有名なエピソードなので、知っている人も多いのではないでしょうか。夢から未来を言い当てるという不思議な能力を持ったヨセフは、17歳の時に親兄弟が自分の支配下になるという夢を見ます。その後、一時は奴隷となったヨセフでしたが、見事大出世を果たし、占いの通り親兄弟すべての人々が自分にひれ伏すことになるというエピソードです。これが、人類史上初めての夢占いといって良さそうです。そして、フロイトの科学的研究により迷信は少しずつ学問へと昇華されることになるわけです。因みに、フロイトのお弟子さんの中にカール・グスタフ・ユングがいることもまた有名な話ですよね。ユングは、フロイトの考えをさらに進化させていくことになります。

ユングとフロイトの違い

ユングとフロイトの考えで決定的に違うのは、フロイトが無意識下における心理を一方的に解釈したのに対し、ユングは夢から意識の中を探り、それを治療に生かしたという点なのだそうです。さまざまな考えの違いから、2人はついに決別に至っています。しかし、ユングがフロイトの考えをもとに夢占いをさらに進化させたのは間違いないようです。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

スピナビ知恵蔵に質問する

ページ上部へ戻る